深夜電力とは、深夜に使う電力が通常より格安になるシステムをいいます。しかし、昼間時間帯に設定された料金単価は深夜電力契約していない家庭の費用に比べると割高になります。温水式暖房(床暖房・浴室暖房)や、風呂などの給湯を昼間に使う事が多い家庭は、かえって電気代が高くなってしまうので注意が必要です。
深夜電力を契約することで、電気代を節約できる家庭とは、どのような家庭があるのでしょうか?それは、昼間は会社に出勤していて家にいないOLや単身者、子供が学校に行き、両親とも働いている家庭など、昼間の電力を使わない家が、深夜電力を契約する事によって、節約できる家だといえます。
また、オール電化住宅にする事で、ガス基本料金が無くなることと、深夜電力料金を活用した特約料金(例として「電化住宅割引」等)により、光熱費はガスとの併用よりも、電気に一本化した方が安くなると電力会社の説明では言われているようです。確かに毎朝、深夜電力で作ったお湯がタンクに満タン入っていて、これを夜までに無駄なく使い切れば光熱費を節約できたと言えます。
生産した電力を少しでも無駄にならないようにと、電力会社が考えた深夜電力は、オール電化住宅には非常に向いているプランになります。でも逆に使い切れずお湯を無駄にしたり、お湯が足りなくなって割高な昼間電力で追い炊きすれば、光熱費を節約できたとは言いがたいのが現実なのです。
電力会社の理想的なスタイルは、私たちにいつも一定の電力を消費してもらうことにあります。しかし、実際には、夜間に比べて、昼間の電力消費量の方が、比べ物にならないくらい大きいのです。一般的に私たちの生活スタイルというのは、昼間活動をして、夜は寝るといったスタイルだからです。当然の事ながら、企業や工場は、昼間に生産活動を行ますので、ここでの電力消費が大部分を占めているわけです。したがって、発電所は、使われるであろう最大の消費電力に見合った発電能力を、確保していく必要があるのです。
この電力消費の最大のピークは、一般に夏場の日中になります。それ以外のシーズンは、電力の需要が少なくなりますから、発電所の稼働率を低くしているわけです。しかし、火力発電所を全く停めてしまうという事は、現実的には難しいので、何時間もかけてゆっくりと電力生産の調整を行っていくわけです。ちなみに原子力発電は、基本的に能力の調整は行わず、一定の出力を維持します。
ここで、水力発電は、比較的簡単に停止、起動が出来るため、余った夜間の電力を用いて、水力発電所の発電機をモーターにして、一度下に落とした水をくみ上げて翌日のピークに備えるための揚水発電を行ったりしています。電力会社としても、昼間と夜間の電力消費量の格差を小さくして、発電能力に余裕を持たせるように努力しているのです。
深夜電力は、主に昼間留守がちな家庭やオール電化住宅においてメリットの大きい電気料金設定方法です。